1歳児が栄養失調で衰弱死 ヴィーガンの両親は果物と野菜しか与えず
肉や魚のほかに卵も乳製品も拒んでいた両親。しかし果物や野菜だけでは赤ちゃんは育たない。
■1歳児が栄養失調で衰弱死
米国フロリダ州リー郡のケープコーラルで今年9月下旬に死亡した1歳児。
今月6日に検死の結果が示され、栄養失調による衰弱死と断定されたことを受け、このほど徹底したヴィーガン(完全菜食主義者)生活を送っていたライアン・オレアリー(30)と妻のシーラ(35)が逮捕・起訴された。
2人の身柄はリー郡拘置所にあり、予備審問のため来月9日の出廷を命じられている。
■ほかの子供も極端に低体重
当時1歳6ヶ月だった息子について、「呼吸をしていない。体が冷たい」として救急車を要請した母親のシーラ。しかし、その子が息を吹き返すことはなかった。
「母乳で栄養は足りていると思い、果物と野菜しか与えていなかった」と話している2人は、父親が異なる子も含めて他に3人の子を育てていた。うち3歳と5歳の子供はきわめて体重が少なく、虫歯も放置。黄色い肌で重度の栄養失調状態にあることは明白だった。
■標準体重半分以下の赤ちゃん
検死当局は解剖結果報告書において、その赤ちゃんに脱水症状、栄養不良が原因となるタイプの脂肪肝、手足のむくみなどが確認され、体重は7,620グラムと同じ月例の赤ちゃんの標準体重の半分以下しかなく、歯も生えていなかったことを指摘。
これによりケープコーラル警察に逮捕されたライアンとシーラについては、育児放棄、怠慢および虐待に起因する過失致死容疑でこのほど正式に起訴された。
■卵も乳製品も拒否
肉や魚を食べないことは共通のベジタリアンとヴィーガンだが、両者の簡単な違いは乳・乳製品や卵、はちみつを食べるのがベジタリアンで、食べないのがヴィーガンだといわれている。
うえの子供たちに関して疑われる栄養失調も含め、複数の容疑で裁かれるであろうこの両親。ヴィーガンである2人は、子育てにおける食育の方針もきわめて頑ななものだったことを認めているという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)