2万件以上のキャッチコピーで2019年を振り返る 広告は「平成」について反省していた
東京コピーライターズクラブが選ぶ「TCC賞」にエントリーされた広告コピーから、2019年の世相を分析。
■「向き合う」という動詞も増加
年号が変わることで節目を意識しながらも、時代の連続性、その中にあっても変わらぬ庶民の営みを生活者の視点に立って語り掛けるような表現が散見された。
また、動詞では事態を直視するときや、お互いに正面を向いて相対するときに使われる「向き合う」という表現が、前年比で増加率2.6倍となっている。
■「2019年の広告コピー」をマッシュアップ
このような結果から、2019年の広告コピーを再構成して浮かび上がってきたのは…
「さらに平成と向き合います。」
新しい年号に変わろうとも、時間は連続していて、未来は過去の行いの延長にある。 そこにきちっと相対してから新たな時代を迎えようという気構えや覚悟、そして反省をも感じさせる言葉が、マッシュアップされる結果となった。
来年はいよいよオリンピックイヤー。 社会を映す鏡ともいわれる広告コピーは果たして何を語るのか。 来年の分析結果に向き合うのが今から楽しみだ。
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(文/かっこ株式会社・成田武雄)