「不衛生」「店員がオタクをバカに」 アニメコラボカフェ炎上の背景とは
アニメのコラボカフェ「キャラクレ!」が不祥事で炎上。アニメコラボカフェ、イベントの実態と問題点とは?
2019/11/15 09:00
■謝罪文を出すも再度炎上
この投稿を受け、2日後の11月4日には店舗の公式ツイッターが謝罪文を掲載。鎮火したと思われたが、発覚翌日に店を訪れたファンたちが「店舗のガラス面が隠されていた」ことをSNSに投稿する。
さらにこれを受け、公式ツイッターは「弊店のガラス面の創りにおきまして、出店当初より物販並びに装飾スペースとして使用して参りました」とつづったが、「とりあえず隠してしまおうとしたのでは?」と、疑問を感じる人が続出した。
しらべぇが管轄する渋谷区保健所の生活衛生課に取材したところ、「消費者からの問い合わせを受け、マルイと店舗に聞き取りをし、指導した」という。
そのような指導があったからなのか、今度は店舗ではなくマルイの公式ツイッターでは開催が決定していた『イナズマイレブン』コラボイベントの中止が発表。続いて『グランブルーファンタジー』のイベントについても延期が発表され、1飲食店の不祥事どころではない事態となった。
■コラボカフェ・イベント増加の背景
作品にはなんの罪もないのになぜそんなことが……と思ってしまう今回の案件だが、そもそも論として、なぜコラボカフェやイベントは増えているのか。
多数の企画にプロデューサーとして関わるA氏は、しらべぇ編集部の取材に次のように答えた。
「そもそも昨今、コラボイベントやカフェが人気な理由のひとつに『製作委員会がリスクをおかさず、ライセンス料を受け取ることができる』という背景があります。
慣例なのか、製作委員会主導だと自分たちで費用を負担することになりますが、コラボカフェだとそうならず、金銭的リスクを回避できるんです。
だからこそ、公式主導に見えるイベントでも『じつはイベント企画会社が企画書を出して、それを運営が取捨選択している』というケースも多いのですが、こういうシステマティックな進め方をすることでネガティブな側面も出てきてしまいます。
イベント会社の人間には『その作品のことを全然知らない』だとか『そもそもアニメ・マンガが好きじゃない』人がいることも珍しくないですし、その結果、的外れなアウトプットになったり、クオリティが低いものになったりします。
まあ、クオリティが低いだけならいいほうで、炎上しないだけマシとも言えますが……監視の目が行き届かない結果、リスクを回避した結果、新たなリスクが生まれてしまうということですね」