電磁波過敏症を訴える女性 電波を避けシールド寝袋にくるまる日々
今の時代、「電磁波に対してはイヤでも神経質になる」という人が増えている。
Wi-Fi、携帯電話の基地局、パソコン、タブレット、スマホ、テレビなどに囲まれ、自分を取り巻く環境はもはや電磁波だらけという今の時代。どうにも体調が悪いが原因がわからないという時、それを「電磁波の影響では」と考えることはあるだろうか。
■電磁波が体調不良の一因か
電磁波に近づくにつれ、片頭痛、めまい、吐き気などを訴え、皮膚においてはピリピリ感や灼熱感が生じてしまうという「電磁波過敏症」。携帯電話を使うたびに頭がズキンと痛むことで気づくケースが多いといわれているが、それを正式な病気として扱う国は少ない。
そんな中で注目を集めているのが、英国で電磁波過敏症に関する啓もう活動を続けてきたロージー・グラッドウェル(Rosi Gladwell)さんという70歳の女性。
6年前、自宅でWi-Fiとコードレス電話機の電源を切ったところ10分後に体調が良くなり、主治医から『電磁波過敏症だったのは』と指摘されたそうだ。
■電磁波から逃げ回る日々
ロージーさんはそれ以来、電磁波に影響されない暮らしを追求するようになった。どんどん田舎を目指し、現在はデボン州トットネスの辺鄙なあたりに暮らし、眠る時は銀と銅が織り込まれている電磁波シールド防護布でできた特大の寝袋を手放さない。
スペインのアンダルシアにある別荘で過ごすことが大好きなロージーさんだが、地中海を横断するフェリーに乗船している間は、その寝袋にくるまってじっと耐えるそうだ。
■場所により電磁波に強弱
ロージーさんはまた、自分は電磁波過敏症かもしれないと心配している人々に、携帯型の電磁波や放射線測定器を購入して持ち歩くことを奨励している。
「レストランに入ると、私は電磁波測定器のメーターを見ながら良い席を探します。場所によって値は全然違いますよ」
「カフェでは外の席に座ると良いです」
そんなロージーさんが今、一番恐れているのは『5G』の展開。自分のような体質の人間にはキツすぎて耐えられないだろうという。
■認知度を増す電磁波過敏症
ロージーさんは「以前は、電磁波過敏症だと話すと神経質な変わり者という目で見られたりしましたが、今、欧州では目に見えない電磁波をアレルゲンと捉える医師が増えています」と話し、心配な人は臆することなく主治医に相談するよう勧めている。
就寝前、できるだけ枕から離れたところに携帯電話を置いて寝るという人が増えているとも聞く昨今。電磁波が健康に及ぼす影響について、そろそろ科学的データに基づく明白かつ正しい見解がほしいと感じている人は、じつは日本にも多いのではないだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)