世界最高齢74歳で初産は双子 「60年近くこの日を夢見ていた」

70代で初めての妊娠と出産。驚くような体外受精の話題がまたひとつ飛び込んできた。

2019/09/07 16:40

双子・赤ちゃん
(bee32/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

2006年12月にスペインの女性が66歳で双子を出産して以来、海外ではもはや超のつく高齢出産が可能になっている。このたびは74歳の女性が快挙を成し遂げたという。


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■母体の健康状態は常に良好

インドのハイデラバードで、このほど74歳の女性が体外受精の技術を借り、帝王切開によって女の子の双子を出産。世界最高齢の初産にして母親になった喜びをかみしめている。

医師が最も心配していたのは母体の健康状態であったが、妊娠性糖尿病や高血圧などを発症することなく出産まで順調に推移。さすがに母乳の分泌は期待できず、母乳バンクに頼っている状態だが、産後の回復も予想以上に早いという。

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■60年近く抱き続けた夢

1962年3月に結婚して以来、女性と農家を経営する夫が57年もの間ずっと抱いていたのは、かわいい赤ちゃんを腕に抱くという夢。特に女性は、周囲の多産の母親たちが羨ましくて仕方がなかったそうだ。

そんな夫婦はある時、隣家の55歳の女性が妊娠したという話を聞き、自分たちも諦めずに頑張ってみようと決意。卵子はドナーから提供を受ける必要があったが、精子は現在80歳の夫から採取したものが使用された。

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■「人生が完成した」と女性

女性は出産の喜びをこうコメントしている。

「もう誰にも『子供を産めない女』だと言われないと思うと、ほっとします」


「この日が来ることを、私は60年近くも待ったのです」


「我が子の誕生で私の人生がやっと完成した、そんな風に感じています」


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■費用はクリニックが負担

女性は30年前に閉経していたため、女性ホルモン投与で母体の「土壌」を整えたほか、体外受精~胚の検査、子宮内への胚移植など一連の不妊治療は大変な出費を強いられるものだった。

だが、それを引き受けたアーンドラ・プラデーシュ州グントゥールの不妊治療専門のクリニックは、「世界に誇る記録になるだろう」と夫妻の快挙をともに喜び、治療や技術をすべて無償で提供してくれた。

そんな夫婦にクリニックが期待することはただひとつ。とにかく健康に気を付けて長生きし、かわいい我が子の成長をしっかりと見守ることだという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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