「カンニングは許さん」と高校教師 生徒の頭に段ボール箱かぶせる
監視の目を盗んで行われるカンニング。こうでもしなければやはり防げないのだろう。
カンニングをはじめとする不正行為に苛立ち、なんとか実力勝負のテストを実現させようと常々頭を悩ませている教師たち。こんな奇策を実行した高校教師がメキシコにいた。
■不正行為をやめさせたい教師
メキシコ・トラスカラ州にある、州立カレッジ・オブ・バチェラーズ/エル・サビナル01キャンパスという高校から、驚きの写真がSNSに流出し、世界に向けて拡散中だ。
生徒たちがたびたびテストでカンニングをしていることに苦悩していたルイス・フアレス・テクシス(Luis Juárez Texis)さんという男性教師が、このたび行われたテストの前に、意外なモノを大量に準備しておいたのだ。
■教室には山積みの段ボール箱
テストの当日、テクシス先生は開始前に「全員この段ボール箱を頭にかぶってください」と指示した。段ボール箱には2つの穴が開いており、そこからは自分の答案用紙しか見えないようになっていたという。
学校から帰宅した我が子からその話を聞いた保護者らは、「子供たちの人権を無視した屈辱的かつ暴力的な行為だ」と激怒。地元から州、国に至るまで教育関連の各当局に苦情を申し入れ、その教師の解雇を求める訴えを起こした。
■カンニング防止に斬新な策も
海外には、かなり前から斬新なカンニング防止策が存在する。教師が考えたものもあれば、生徒が発案したものもあるそうだ。
・タイ・バンコクのカセートサート大学で、視界を狭めるため顔の左右にA4サイズの白い紙2枚が垂れている奇妙なバイザー型の帽子を着用。(2013年8月に報道)
・中国・湖北省武漢市のある中学校が校庭でテストを実施。すべての机が前後左右3メートルほど離された。(2011年11月に報道)
・大学入試における「カンニング支援業者」が存在する中国。極小のワイヤレス機器を利用してやりとりすることを阻止するため、テスト会場には金属探知機が設けられ、金属ワイヤー入りブラジャーが禁止になるなど大騒ぎに。(2013年6月に報道)
保護者からは批判が殺到しているメキシコの教師だが、彼もこうした事例からヒントを得たのではないだろうか。
■意外と多いカンニング経験者
日本でカンニングの経験者はどれくらいいるのか。しらべぇ編集部が、全国の20~60代男女1500名を対象に調査したところ、全体の25.8%がカンニング経験者であった。さらに40代や50代の男性は、約4割がカンニングをしていたというから驚きだ。
監視だけで徹底排除することは難しいカンニング。インターネット上でも、このメキシコの男性教師については「これくらいしなければ防げない」と擁護のコメントが続出しているようだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代 男女ユーザー計1500名