新築6階建てのマンションが倒壊 もろい材料で手抜き工事か

見かけだけでは「強さ」がわからない。まさか新築の物件でこんなことが起きてしまうとは…。

2019/08/30 10:00

マンション
(CHUNYIP WONG/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

工期は驚くほど短期で、豆腐さながらの脆い材料を用いた手抜き工事、いわゆる「おから工事」も多々という中国。外観など見栄えだけで飛びついてはならないといわれるマンションだが、この国でまたひとつおから工事が発覚した。


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■6階建ての新築なのに倒壊

香港に最も近い中国の都市として、大変な発展を遂げている広東省の深セン市。マンションも乱立するこの街の一角で、このほど新築の一棟が倒壊した。現場には消防局や警察など緊急車両が多数駆け付け、倒壊の原因について専門家の調査が行われている。

そのマンションは6階建てで新築。外観は素晴らしいものであったが、現在は2階以上の重みで1階部分が押しつぶされ、2階も半壊。そのため建物全体が大きく斜めに傾げており、完全倒壊は時間の問題とみられている。

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■倒壊前に躯体内部から異音

住民の証言によれば、このマンションでは倒壊の前に、躯体内部からグゴゴゴ…といった不穏な異音が発せられていた。何かまずいことが場起きると直感した住民たちは急いで避難したといい、死傷者が出ていないことだけは不幸中の幸いだ。

ただし現場は大変危険な状況であり、マンションの住民は自宅に近づくことも入ることも許されていない。貴重品や衣類はもちろん、家電、家具などすべてがいまだ建物内にあり、住民は「各世帯とも損失額は測り知れない」と激怒している。

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■超短期や手抜きに強い不安

これまでもたびたび伝えられてきた、中国の悪名高き「おから工事」。さらに、建築のスピードが速すぎて人々を不安にさせている例も多いようだ。

・中国の建設会社『远大可建(英名:Broad Sustainable Building)』が、プレハブのモジュール建設方式とはいえ57階建ての高層ビルを19日間で完成させ、安全性に問題はないのかと話題になる。(2015年3月 湖南省長沙市で)


・420の客室と36世帯の賃貸アパートを擁する大型リゾートホテルの壁が、築4年でボロボロと崩れ始める。市建築課の承認を得ないまま着工した違反建築物であることも発覚し、取り壊しが決まる。(2015年4月 海南省三亜市で)


・メルセデス・ベンツの販売店および修理工場がいきなり倒壊。下敷きになった23人のうち、少なくとも7人の死亡が伝えられる。 (2019年5月 上海市長寧区で)


「なぜもっと頑強な建物を造ってくれないのか」と中国の人々。業者に対する怒りや不信感は強い。


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■マンションは強さにこわだって

こんな例もあることを考えると、マイホームを購入する際はやはり慎重でありたいもの。しらべぇ編集部では以前、全国の20~60代男女1,365名を対象に「家を購入するならマンションと一軒家のどちらがいいか」について調査していた。

全体としてマンション派は3割にとどまり、意外にも男性に一軒家派が多いことがわかる。

一軒家

一軒家のよさは菜園や花壇づくりが可能で、改築や増築も可能であること。だが40代を中心に「絶対にマンション」という女性も多い。いずれにせよ業者は安心して暮らせる優良な物件の提供を心掛けてほしいものだ。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2016年10月21日~2016年10月24日 
対象:全国20代~60代の男女1387名(有効回答数)

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