電車にお腹の大きな女性が… 「席を譲れなかった理由」に波紋
目の前に、お腹がぽっこりと膨らんだ若い女性が立っていた…電車内での投稿者の激しい葛藤に、様々な意見が
■「黙って席を立つ」が正解?
投稿には、妊娠・出産経験者と思しきユーザーから多くのコメントが。妊娠週数によってお腹の大きさは異なり、お腹の出方にも個人差があることを説明する声が目立った。
また、「妊娠中かどうか分からず声をかけにくい」場合には、声をかけずサッと席を立って席を譲る方法が良いのでは? との助言も。
「太ってないのにお腹がふっくらされてたり、お腹をさすってみえたら妊婦さんかなぁ、と気づかいできると素敵ですね」
「本当はお腹の目立たない初期ほど流れてしまいやすく、つわりがあったりとつらい時期なのです。私も何もしないで立っているだけでも、立ちくらみがして倒れたことがあるので、なるべく気をつけてあげたいですね」
「聞きにくければ、何も言わずに席を立つ、という譲り方が今はお互いが嫌な思いをしないみたいです」
■「妊娠中」であることを示す重要性
今回のトピックには、「マタニティマークを付けていることで、嫌がらせをされる等の話も聞いたことがあり、付けることに抵抗がある」といった書き込みも見られた。
そこで、しらべぇ編集部が妊娠・出産経験のある女性たちにマタニティマークについて取材したところ、「妊娠中であることを示す重要性」が浮かび上がった。
「私は妊娠中マタニティマークを付けていました。外出先でもし倒れてしまったときなどに、妊娠中であることを示すためです(20代女性)」
「私はヘルプマークも付けているので、マタニティマークを付けて妊娠中であることを示すことは、とても重要なことでした。すごく少数派な理由で恐縮ですが…。以前受けた手術の関係で長時間立っていることが困難なため、出産後も時々優先席に座らせていただいています(20代女性)」
とくに体調が不安定になりやすい妊娠初期などは、いつ突然の体調不良に見舞われるかわからない。また、災害時など有事の際に「妊娠中」であることがひと目で分かることは、とても重要なことである。
投稿者が見かけた女性が妊娠中であったかは定かではないが、「マタニティマークを付けることに抵抗がある」と感じている女性が少なくない現状は、問題ではないだろうか。
■妊娠中の女性の移動、約6割が理解
マタニティマークを付けることに抵抗感を感じている女性が少なくない一方、しらべぇ編集部が全国20~60代の男女1,362名を対象に実施した調査では、全体で約6割の人が「妊娠中の女性に電車の席を譲るようにしている」と回答している。
ネット上で心無い批判が見られる一方で、現実世界では、年代が上がるにつれて新しい命を育む女性を温かい目で見守る人が多い傾向に。
妊娠中の女性に限らず、助けを必要とする人に手を差し伸べられる温かい社会、そして、女性たちが妊娠したことを臆することなく報告・示すことのできる豊かな社会であってほしい。
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(文/しらべぇ編集部・越野 真由香)
対象:全国20代~60代の男女1,362名 (有効回答数)