タピオカティーも7月1日からは紙ストローで 海洋汚染問題に本腰入れる台湾

アジアの人々はエコロジーの意識が低いと批判されてきたが、台湾がついにそこからの脱却を図った。

2019/06/29 17:20

タピオカ
(shih-wei/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

35を超える国と機関が集まる大阪G20サミットが、28、29日の2日間にわたって開催された。昨年、世界環境デーのテーマにもなったプラスチックごみによる海洋汚染問題についても、議論が交わされた。

この問題が世界的に注目を集める中、台湾が見せた本気度が話題になっている。


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■脱プラスチック製ストロー宣言

台湾では、7月1日から、政府機関、教育施設、ショッピングモール、デパート、フードコート、ファーストフード店などで、プラスチック製ストローの提供が禁止となる。

年間に消費されるストロー1億本分が紙製に替わることになり、違反した事業主には1回目は警告文書、2回目以降は罰金が科されるという。

また2025年からはビニール袋、使い捨てのプラスチック容器やスプーン・フォークなどがすべて有料化。屋台を含む小規模飲食店にも周知徹底を図っていくとのことだ。

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■台湾のストロー消費量は年間30億本

ストローが絶対に必要といわれている飲み物のひとつに、今や空前のブームともいわれるタピオカミルクティーがある。台湾はその発祥の地でもある。

台湾では至るところにタピオカドリンク・ショップがあり、この国のプラスチック製ストローの年間消費量は30億本にものぼることから、国民の8割が紙製への変更を支持している模様だ。

「本家」の台湾で使用感の良さが認められれば、アジア諸国に一気に紙ストローブームが広まる可能性もある。

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■ストロー不要派も

一方、イギリスのマクドナルドをはじめ、昨年の夏あたりから世界的に導入が進んでいる紙製のストローは、唇や舌への感触もやさしい。

ただし、紙だけに基本的に液体には弱い。客から「ふにゃふにゃになった」「プラスチック製のストローのほうが良かった」といった苦情が出ることもしばしば。

だが海洋汚染の問題を考えれば、それは人間のエゴである。苦情が出る一方で、「ストローなんて使わなくてもよい」と言う者も現れているという。


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■ドイツはレジ袋を完全撤廃

エコ意識が高いヨーロッパ。スーパーマーケットではレジ袋の値段が驚くほど高く、観光客ですらエコバッグを買うよう勧められることがある。

ドイツでは今年になってから、ほとんどのスーパーマーケットからレジ袋が姿を消した。レジ袋を高い値段で販売するようになり、客がそれを求めなくなったため、特にトラブルも起きていないという。

日本ではいまだにレジ袋が安価で売られているのが現状だが、海外のこうした国を挙げての優れた取り組みや成功例は、積極的に学んでほしいものだ。


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■過半数がエコバッグ持参

しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1,357名に「スーパーの利用について」の調査を実施。全体の58.7%がエコバッグを持参していることが判明した。

様々なデザインがあり、選ぶ楽しみもあるエコバッグ。持っていないと「恥ずかしい」と言われる時が、いずれ日本にも来るのではないだろうか。

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(文/しらべぇ編集部・浅野ナオミ)浅野 ナオミ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2018年7月13日~2018年7月17日
対象:全国20代~60代の男女1,357名(有効回答数)

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