「俺はそこに君臨していたい」 “戦い続ける”アーティストAK−69が描くHIP HOPの未来
ソロデビュー15周年イヤーを迎えるAK-69にインタビューを実施。Hip-Hopにかける思いを聞いてきた。
■アスリートにも響く楽曲
自分の根底にある「闘争心」、そこを曇らせないことが、強みの一つであると分析するAK。その結果が現れているのか、プロ野球のセ・リーグでは選手の登場曲として最も多く使用されていた。
AK:アスリートの方たちって、「自分と戦っている人」の極みだと思ってて。おこがましいですけど、俺も同じく「自分を甘やかしたり、これでいいや」って思わないので、そういう中で生まれる葛藤とか、苦悩が伝わってるのかな。
今年も坂本くんだったり、横浜の筒香(嘉智)くんとか、広島の鈴木誠也くんとかも使ってくれていたり。そんなすごい選手たちが使ってくれて。単純にめっちゃ嬉しいし、光栄ですね(笑)。
また、選手やファンに影響を与えるほどの名曲を生み出した時は、「ある感覚」を抱くそう。
AK:歌って不思議なもんで、作っている側でもみんなに響いてる曲が出来た時って自分でめちゃくちゃ感動するんですよ。なんていうんだろうなぁ、あの感覚。
自分で鳥肌が立って時には涙が出てくる事もあるんですけど、その時の衝動が聞いた人に伝わっているっていうのは感動的だよね。
■AKが掲げる野望
最後に彼が今抱えている目標を尋ねると、将来を見据えた壮大な構想を教えてくれた。
AK:いま日本でこれだけHIP HOPが盛り上がってきてるからこそ、俺がHIP HOPシーンをもっと大きくして、まとめる必要があるかなって…綺麗事を言うつもりはないんですけど。
日本ってHIP HOPが業界になっていないんですよ、売れたらJ POPに括られるみたいな。それがすごい不思議で。HIP HOPでもいろんな毛色のやつがいるんですけど、それが一つになるようなものを作っていけたらいいなって思ってますね。それで、俺はその頂点に君臨するジジイになりたいっていう(笑)。
ただ、俺たちは何もない吹き溜まりみたいなところから来ているから、お金を持っているやつとか大手レーベルがまとめようとしても、まとまらない。「どうやってまとめるの?」っていうとHIP HOPで成り上がってきた説得力しかないと思うので、ついにそういうことをする時なのかな。「エンパイア(帝国)」を創る……楽するためにね(笑)。
自分を高めつつも、常にHIP HOPのシーンを考えているAK。直近では「ロックの畑にも飛び込むことも必要」として、音楽フェス『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019』にも出演することが決定している。
今後、彼はどのように日本のHIP HOPを導いてくれるのだろうか、楽しみでならない。
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