引退した亀井静香・元金融相、おおいに吠える 「晋三よ、消費増税で国を滅ぼすことなかれ」

警察官僚出身で自民党政調会長や国民新党代表などを歴任した亀井静香氏に直撃インタビュー。今も安倍首相とホットラインを持つ亀井氏が語ったのは…。

2019/01/19 14:00

亀井静香

亀井静香氏、82歳。警察官僚出身で、自民党政調会長や運輸相、建設相、金融相などを歴任し、2017年に政界を引退してからも安倍晋三首相と電話で頻繁に連絡をとる仲だ。

今月初め、消費増税などについて筆者が直撃した、怖いものなしの亀井節を楽しんでいただきたい。


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■消費税は大衆課税

———安倍首相は来年10月から消費税を上げようとしていますが、どうお考えですか?

亀井:そもそも税というのは富める者からとって、貧しい人たちに配るというのが原則だ。それを、取るべきところからとらないでさ、貧しい人たちから金をとる。つまり、消費税というのは大衆課税だよ。さらにあげるなんて、正気の沙汰じゃないね。


世界が消費税(付加価値税)が高いからといって、日本もそれにならって、あげろなんていうのは愚かなことだよ。我々には日本のやり方があるんだ。世界が税率が高いからそれにならえっていうことにはならない。


だいたい、消費増税は経団連の要求だろう。財界が自分たちの法人税を下げる代わりに、庶民・大衆に課税して、埋め合わせしようとしているわけだ。


———たしかに、2012年5月に経団連が出した提言では、消費税を2025年に19%まで引き上げる一方、社会保障給付の自然増を毎年2000億円抑制すること、法人実効税率を2012年の38.01%を2025年には25%まで引き下げることを求めています。

亀井:安倍総理は地方軽視、貧困層軽視の傾向があるね。消費税で問題となるのは低所得者だ。消費税は、標準税率を一律にすれば逆進性が生じるからだ。


つまり、金をたくさん稼ぐ層ほど可処分所得のうち消費に振り向けられる割合が小さくなり、金をあまり稼げない低所得者ほど消費に使う割合が大きくなる。

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■低所得者層ほど重くのしかかる消費増税

———富裕層は消費税の負担率が低く、累進課税とは逆の「逆進性」が生じるということですね。日本経済新聞電子版の記事によれば、消費税率が5%に上がった1997年の負担率は低所得者層が5.50%、高年収層が1.10%。

8%に上げたときの消費税負担率は低所得者層が7.20%、高年収層が1.60%。10%に上がったときの消費税負担率は低所得者層が8.90%、高年収層が2.00%です。

亀井:そんなになるか。俺は東京大学で経済学を学んだからね。自民党で政調会長も務めたし、金融大臣もやった。消費増税が低所得者層に重くのしかかるってのは、わかりきったことだよ。


でも、財務省に洗脳された連中が「消費増税、この道しかない」って前のめりになっているわね。与党にも野党にもいるんだ、そういうのが。

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