警察に「ゴキブリどうにかして」救急車に「酔っぱらって帰れない」 悪質な利用者が増加中

警視庁が「110番」通報の2割が、緊急性がない内容であったことを発表。また、総務省消防庁は今年から救急車出動の必要性が低かった件数を集計。

2019/01/14 07:30

(gyro/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

先日、全国の警察が昨年1月から11月に受理した「110番」通報の2割が、緊急性がない内容であったことを、警視庁が発表した。

また、「軽症」やタクシー代わりに利用する者が跡を絶えない救急車。総務省消防庁は今年から救急車出動の必要性が低かった件数を集計することを発表している。


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■「電話を買った試しに」「ゴキブリを…」

警察が発表した受理件数は835万9712件と、前年同期より15万3210件増えたそうだ。緊急対応が必要な通報でもっとも多かったのは「交通関係」で、全体の33.7%を占めている。昨年は、地震や台風、豪雨などの災害も多発した影響もあり「災害関係」の通報は9万3001件と、およそ3割も増えたという。

一方、緊急性がない通報は160万3721件で全体の19.2%で、虚偽の通報のほか「新しく電話を買ったので試してみた」「ゴキブリをどうにかしてほしい」などの110番もあったそうだ。

同庁は事件事故や人命救助など緊急性が高いもの以外は「警察相談専用電話」「#9110」を利用するよう呼びかけている。

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■救急車の無駄遣いも

明らかに事件性がないにも関わらず110番を押してしまう人がいること同様、ここ数年、安易に119番で救急車を呼ぶ人が後を絶たない。

近年は、救急搬送の必要のない「軽症」がおよそ50%おり、中には「酔っぱらって帰れないから」などタクシー代わりに救急車を呼ぶ非常識な者もいるようだ。救急車の出動は、2017年速報値で634万2000件に上り、8年連続で過去最多を更新している。

このため「不要不急」の利用実態を把握するため、総務省消防庁は、今年から救急車出動の必要性が低かった件数を集計することを発表している。

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