加速する北方領土交渉に野党の反応は… 進む「二島返還論」での解決を懸念
北方領土問題についての日露交渉で、進展が期待される一方、条件について懸念する声も大きい。野党代表の見解を探った。
■立憲民主党は「四島一括は譲れない」
筆者は11月29日、立憲民主党の枝野幸男代表の定例会見で「北方領土交渉をどのように進めるべきと考えるか」と見解を求めた。
「北方四島の問題については相手のある外交交渉にならざるを得ない側面があるのは否定できない。したがって、どういう手順で進めるべきなのかということについては相手があることなので一概に断定的に『これでないといけない』と言うつもりはない。
大事なのは、四島とも歴史的にも法的にもわが国固有の領土であるということ。この線だけは絶対に譲ってはならない。いずれは四島すべて返していただくということが常に前提にありながらどういうプロセスを踏んでいくかという問題だと思っている」
と答えた。
■小沢一郎代表「歯舞群島と色丹島は陸地合計の7%」
11月27日に自由党の定例会見で、筆者は山本太郎&小沢一郎・両共同代表に、北方領土問題への立場についてただした。まず、小沢代表の回答は…
「北方領土は、戦争終了後にソ連軍が不法占拠したところ。ソ連の領土として認めることは、我が国はもちろんですが、国際法的にもあり得ない。
ですから2島返還というのは、以前の日ソ宣言(日ソ共同宣言1956年12月12日発効)に基づいての話なんだけども、4島を返すという前提の中でまずは2島を、ということなら、話は分かりますけれども、2島だけで終わりだといけない。
4島の中のたしか国土で言うと7%だったな。(色丹島と歯舞群島の陸地の合計)面積で言うとね。
僕はそれもプーチンは返すことはないだろうと思いますけれども、まあ返すということであったならば、という仮定の話で言って、今のように4島を目標にしてまずは2島という話でない限り、こんなことは交渉になり得ない」
山本代表は以下のように応えた。
「2島返還みたいな話は昔にもあったわけですよね。ことごとく潰されてきたことの辻褄が合わないって部分があります。
当然このまま2島返還ってことになって、今(小沢代表が)言われたような一桁台ぐらいの地域だけを返されて、しかも主権がないような状態というのは、もう意味が分からない」
野党でも北方領土問題の解決方法は分かれている。はたして、解決を急ぐ安倍首相のくびきになれるのか?
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(取材・文/France10・及川健二)