自民党にすり寄る小池百合子都知事 「東京大改革」の初心は忘れられたのか

就任から2年が経過した小池百合子都知事。都民ファーストの会を率いて「東京大改革」をうたったが、その実態はどこまで進んでいるのか。

2018/11/29 11:30

■かつての側近・音喜多都議の乱

音喜多駿

小池知事の会見の2時間後、都知事選で小池知事を応援し、「都民ファーストの会」の顔でもあった音喜多駿都議が新党の立ち上げ会見を行った。党名は「あたらしい党」。

同席したのは、伊藤陽平・新宿区議、豊島区議に挑戦するコスプレイヤーの入江あゆみさん、北区議に挑戦する駒崎美紀さん、三鷹市議に挑戦する大森大さん、選挙区未定の柏原傑さん。

あたらしい党

いずれも新党の第一次公認者だ。


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■「公約と実態の不一致がいちばんの問題」

筆者は音喜多都議にこう質問した。

「音喜多さんは都知事選で小池さんを応援して、都民ファーストの会で昨年、再選したが離党されました。小池都政や都民ファーストの会の何が一番問題なのですか?」


音喜多都議は次のように応えた。

「公約と実態の不一致が、いちばんの問題点だと思います。情報公開を掲げて『都政はブラックスボックスだ』と糾弾して、『私たちは透明性の高い都政をやるんだ』と言っていましたが、蓋を開けてみれば自分たちの会派運営も、代表も役員も、まったく見えないところで決まってしまっていた。


あるいは豊洲市場の政策についても、豊洲か築地かという最終決定は『AIが決めました』と、見えないところで決まってしまった。公約と実際にやっている政策・行動の実態が、ズレてしまっているのが大きな問題です。


私もそこ(都民ファーストの会)にいたので、都民に申し訳なく思っています。公約を守るために、そこを離れてやっていきたいと思いました」


かつての側近が容赦なく小池都知事を痛烈批判したのだった。都内の区議補欠選挙や市議選・都議選で「都民ファーストの会」公認候補が苦戦し、次々と落選していき、かつての勢いはすでにない。小池氏の求心力も低下するだろう。

はたして、音喜多代表の「あたらしい党」が小池都政の受け皿になるのか。それとも、また新しい受け皿が出てくるのか。要注目である。

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(取材・文/France10・及川健二

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