立憲民主党、ゲイの豊島区議を参院比例区に擁立へ フランス地方議員からも激励の声
ゲイであることを公表している石川大我豊島区議会議員を、立憲民主党が参院選に擁立。
■当事者の代表は大きな転機
各党幹部の会見に通うゲイレポーターの酒井佑人氏は次のように語る。
「『安倍政権の中でLGBT政策は進んできた』『安倍政権はLGBTに寛容』という意見がありますが、僕はまったくそうは思わない。『ヤルヤル感』があるだけで、自民党内ではLGBTに関する議論は一歩も進んでいません。
同性婚が認められた米国の州では、自殺率が下がったという報告もありますが、総理である安倍さんは、憲法24条の『婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し』についての解釈を大きく履き違えています。これは『同性婚を排除するものでない』とするのが通説です。
同性婚を認めるのは、ブレーンの法学者・八木秀次麗澤大学教授の入れ知恵です。日本の同性愛者の若者の自殺率、本当に悩んで苦しんでいる若者のことを考えていないというのが僕の安倍さんに対する印象です。
ゲイの当事者である僕自身は、同性婚が認められてない日本で、様々な差別や偏見を受けて、苦しんでる当事者の声をたくさん聞いてきているし、僕も行きづらいと感じることも数多くあると感じるからです。
自分が当事者として経験してきた、『愛し合う価値は、男女も同性も変わらない』とゲイをカミングアウトして活動している石川さんの言葉の裏には、様々な当事者としての苦悩や苦痛が秘められています。
石川さんがゲイの代表として出馬することは、日本を変える大きな転機です」
■フランスからも応援メッセージ
『エイズと闘う地方議員の会』代表で、イルドフランス地方圏議会のジャン=リュック・ロメロ議員は、石川氏に檄を飛ばす。
「いまだに他の先進国に比べて、頑固な伝統が残る国で、公然と同性愛者であることをカミングアウトした石川さんの勇気に敬服いたします。フランスには国政に関わる政治家の約10名がLGBTです。
アジアではフィリピンや台湾においてゲイムーヴメントが活発で、同性婚が認められるのは時間の問題です。日本がアジアにおいてLGBTの先駆者になるためにも、石川さんにはぜひ国政で働いてもらい、貢献してもらいたいと思います。
人権の母国・フランスから熱い連帯の意志を示したいと思います」
安倍政権が倒れるか否かが問われる参院選になりそうだが、石川氏のようなマイノリティの代表が国政に出られるかを問う選挙でもある。
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(取材・文/France10・及川健二)