「少年野球問題」でも注目される体罰 「犯罪として処罰するべき」と考える人の割合は…

体罰は「愛のムチ」なのか「犯罪」なのか、世の中の意識は…

(撮影者より提供)

大阪の名門少年野球チームで繰り返されていた、監督による暴行・体罰は、体罰の瞬間を押さえた動画が公開されたことによって大きな話題となった。

しらべぇ編集部が大阪府軟式野球連盟に電話およびメールで取材したところ、連盟はこの監督を「無期限活動停止処分」としたことも明らかになっている。


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■目立つ「愛のムチ」論

体罰が問題になるとき、決まって出てくる意見が「体罰は愛のムチ」「ときには体罰も必要」といったもの。

この少年野球チームの問題がテレビに取り上げられた際、西武ライオンズのルーキー・西川愛也選手が投稿したツイート(現在は削除)も、そうした立場を代表するものと言える。

西川愛也
(画像は西川愛也選手ツイッター魚拓のスクリーンショット)

体罰は、「愛のムチ」か「犯罪」なのか。レイ法律事務所に所属する高橋知典弁護士によれば、

「親権者には懲戒権が認められており、『子供のしつけとして相当な範囲で親が行うもの』であれば許されていると考えられます」


とのこと。親権者でも過度な体罰は許されず、また教師や少年野球の指導者が行えば当然犯罪となる。にもかかわらず意見が割れるのが、体罰問題の難しいところだ。

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■6割が「犯罪として処罰」を支持

しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,363名を対象に調査したところ、全体の59.1%が「体罰は犯罪として処罰されるべき」と回答した。


体罰は犯罪として処罰されるべき

男女・年代別に見ると、すべての年代で女性が男性を上回っている。中でも、子供がある程度小さい母親世代とみられる30代女性の拒否感がもっとも強く、66.4%となった。

体罰

一方、同じく子育て世代であろう30代の男性は、50.7%ともっとも低い結果となった。こうした意識の人たちが体罰の加害者になりやすいことは、想像に難くない。


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■北関東で目立つ体罰への拒否感

今回の調査は、地域別でもバラつきが見られた。

体罰

「体罰は犯罪」と考える割合がもっとも高かったのは、北関東で7割を超えた。東海、北陸地域でもやや高い傾向だ。一方、東北や四国ではトップの地域と15ポイント前後の差が開いている。

意識はどうあれ、「親権者によらないものは押しなべて犯罪」「親権者でも『子供のしつけとして相当』と認められなければ犯罪」ということをあらためて心しておきたい。

https://www.youtube.com/watch?v=jAqRLqIY_gw

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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2018年8月31日~2018年9月3日
対象:全国20代~60代の男女1,363名(有効回答数)

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