「少年野球における体罰は犯罪」と弁護士が明言 暴行動画の第二弾も公開される

体罰を含む「懲戒権」について弁護士が解説。新たな暴行現場を撮影した動画も公開された。

2018/08/26 16:00

少年野球
(画像はTwitterのスクリーンショット)

レイ法律事務所・弁護士の高橋知典です。少年野球チームの監督と見られる男性が、小学生の選手を怒鳴りながら殴りつける動画がYoutubeで公開され、話題を呼んでいます。

さらに、ツイッターでは同じチームと思われる新たな動画もアップされました。男性が子供に右ジャブを飛ばし、子供が殴られてよろめく姿が映っています。

服装が違うことから季節も異なる様子であり、このチーム内では体罰・暴力が日常化していることが伺えます。こうした指導は、法的に許されるのでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=54&v=jAqRLqIY_gw


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■少年野球の指導者に懲戒権は認められている?

「懲戒権」という言葉があります。 これは、法律上、本来的には親権者に認められているものであり、その懲戒権の中には、他人が行えばいわゆる「体罰」といわれるようなしつけも含まれています。

例えば頭を叩くとか、食事を抜きにするとか、押し入れに閉じ込めるといったことも、度が過ぎれば虐待として違法ですが、「子供のしつけとして相当な範囲で親が行うもの」であれば許されていると考えられます。

しかし、この懲戒権はあくまで「親に認められたもの」であり、当然他人との関係では体罰は許されていません。

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■学校教育法では明確に禁止

また、子供に教えるための「愛のムチはない」ことを明確にするために、ことさら学校の先生については、学校教育法で体罰が明確に禁止されています。

そうした状況ですから、当然少年野球でも体罰は許されていません。さらに言えば、大会を主催する各野球連盟は、通常体罰の禁止を規則で明文化しています。

このように、体罰は許されないものであると同時に、刑法上の「暴行罪」や「傷害罪」となります。体罰=犯罪と言えるのです。

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■体罰事件への対処は難しい