少ない金額がきっかけに? ボーナス支給後に「退職届」を出す人たち
支給された人も多いボーナス。受け取ったら直後に会社を辞める人もいるとか…?
勤める会社によるが、すでに夏のボーナスを手にした人も多いはず。頬が緩んでいる人もいれば、寸志と変わらぬ額に怒っている会社員もいるのでは。
そんなボーナスは、退職を考えている人にとって「辞めるきっかけ」になると聞く。「もらうものをもらったら、オサラバ」というのだ。
■ボーナスをもらった直後に…
しらべぇ編集部では全国の20代~60代の会社員473名に、ボーナスをもらった後について調査を実施。
結果、「ボーナスをもらったあとに会社を辞めたことがある」と答えた人は15.6%。そもそも「ボーナスの制度そのものが、会社に存在しない」という人も少なくないわけで、多くの会社員はボーナス支給後も勤務を続けている。
その一方で、もらった直後に退職する人が存在するのも事実。ボーナスが「退職のきっかけ」になることは間違いないようだ。
■辞める人にはどんな特徴が?
辞める人にはどのような特徴があるのか。世代別で見るとある傾向が出た。
最も多かったのは意外にも終身雇用制が根強く生き残っていた60代以上で、24.3%。既に定年を迎えている人も多いだけに、ボーナスを受け取って、そのまま定年退職した人もいるのだろう。
60代の次に多かったのは、20代。こちらは終身雇用制が崩壊気味であることや、人手不足で転職しやすい社会になりつつあることなどが要因だろうか。
一方、就職氷河期やリーマンショックなどを経験した30、40代は割合が低め。経済状況が、動向に大きな影響を与えているようだ。
■経験者に聞いてみた
実際に「ボーナスをもらって会社を辞めた」というSさんに聞いてみた。
「20代前半、システムエンジニアをしていましたが、とにかく残業が多いことと、正社員にもかかわらず派遣のような形で出向するのが嫌で、ずっと退職を考えていました。
なかなか踏ん切りがつかなかったのですが、たまたま7月に出たボーナスが『目標を達成していない』のことで大幅に下げられ、決心を固めることに。逆に金額が良ければ、残っていたかもしれません。やはり額によって、動向は変わってくるのではないかと」
「もらえるだけでも、羨ましい」という声も多そうだが、「こんなもんしかもらえないなら…」と思い切って辞める人が、この夏もいるかもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)
対象:全国20代~60代の会社員473名 (有効回答数)