痛みの対価がカネと保証? サラリーマンの悲哀を描く『ヘッドハンター』

色んな価値観でサラリーマンは働いている。

(画像提供:©テレビ東京「ヘッドハンター」

21日、江口洋介主演ドラマ『ヘッドハンター』の第6話が放送。綺麗事だけでは済まされない、サラリーマンたちの厳しく切ないストーリーが展開された。


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■悪のヘッドハンターに騙された?

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「タマル精機」人事部・芥川紘一(宅間孝行)の前に現れた元上司の川端敏夫(春海四方)が突然、倒れ意識不明になってしまう。

妻の妙子は夫が悪質なヘッドハンターに騙され、転職したことを相談するため、芥川の元を訪ねたのではないかと推測。芥川とともに赤城響子(小池栄子)のもとを訪れる。

響子が調べたところ、そのヘッドハンターは「ある設備会社が営業管理部の部長職を用意する」「年収は1100万円」という甘い文句で勧誘。斡旋料だけ取って去るのだという。黒澤(江口)は悪徳業者探しに協力することになる。

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■じつは2人はつながっていた

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川端は「ある設備会社」こと「帝京設備」に新規事業推進事業部に転職。だがその三ヶ月後にお家騒動が勃発し、新規事業自体がなくなって閑職に追いやられていた。この会社には「タマル精機」から他にも4人、他社からも4人転職しており、そのすべてに島崎剛(野間口徹)という男が絡んでいた。

響子と黒澤は彼の元を訪れ、島崎が「帝京設備」の内情に詳しく、お家騒動が起こることを把握していたと指摘する。

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そして黒澤は、芥川が島崎と手を組んでいたことに気づく。島崎が転職成功のお祝いとして担当した人間に渡していた特注品のペーパーナイフをなぜか芥川が持っていたのだ。

辞職をなかなか受け入れない川端ら4人に手を焼いていた芥川は、島崎の誘いに乗り、彼らを合理的に退職へと追いやったのだった。


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■芥川・島崎の本音

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すべてが露見すると、芥川は本音をぶちまける。

「何が悪い。仕事のできない社員を切って何が悪い。クズばかりだよ。なんの努力もしないでいい時代を過ごしていざ年を取ると会社に必死にしがみついて」


「日本の会社は、正社員が守られすぎなんだよ」


また、川端も笑いながら次のように話す。

「だってしょうがないだろ。この8人のプロフィール見たか? こんな奴らどこに転職できるって言うんだよ。それでいて自分はなにかできるって思ってる。自分の能力はこんなもんじゃないって思ってる。ほとんどのサラリーマンはそうだ。だからそこをくすぐってやったんだよ」


その後、事が露見した芥川は転職活動を開始。だが、その会社は実績はあってもプライドも高い芥川より、「使いやすい」人間を選ぶ。芥川は落とされ、採用されたのは川端のほうだった。

自分なりの信念を持って働いてきた芥川だったが、転職業界の常識については詳しくなかったようだ。


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■今週も名言連発

今回、立ち位置としては芥川は「悪の人事部長」と言ったところだろう。だが彼の思想や行動は決して珍しいものではなく、むしろ「会社員として」「会社の歯車として」という視点で見たとき、一種の清々しさすら感じさせる。だからこそ、一方的に非難することができないのだ。

そんな彼と黒澤のやり取りは、戦闘力抜群。我々が普段感じていながらも上手に言語化できないことを次々簡潔に表現してくれ、とくに芥川の「仕事観」には大きな反響が見られた。

https://twitter.com/noriiixxx/status/998564181438709760


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■外科医を地方にヘッドハント 第7話あらすじ

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今夜放送の第7話のあらすじをチェックしていこう。

黒澤和樹は、ゴッドハンドと呼ばれる外科医・磯田清十郎(平田満)を地方都市の大病院にヘッドハントしようと病院を訪れる。人格者で人気者だった磯田だが実は愛弟子の高坂次郎(丸山智己)からパワハラで訴えられていた。そんな男を狙う黒澤の真意は?


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一方、黒澤の過去を知る灰谷哲也(杉本哲太)は、急な休暇を取り姿を消す――。さらに、響子は高坂をヘッドハントしようと動き出し…選ばれるのは師匠か弟子か?


黒澤は医療業界も扱うのか…とその守備範囲の広さに驚かされる回になりそうだ。

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(文/しらべぇドラマ班・Sirabee編集部

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