契約書を読まない人が多すぎ…不利な契約でトラブルになることも
面倒がってちゃんと読まないと、酷い目に遭うことも
2018/04/16 06:30
携帯電話や不動産の購入・賃貸、サービスの利用手続きなど、さまざまなシーンで確認することになる契約書。
仕事においては取引先との契約締結のほか、自分が勤める会社との雇用契約書など、契約書を目にする機会は意外とあるもの。
しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,361名を対象に、「契約書をきちんと読む」かを調査した。
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「契約書をきちんと読む」と回答したのは、全体で37.8%と半数をかなり割り込む結果に。半数以上が契約書をちゃんと読まずに、契約を結んでいるのだ。
男女では、男性が43.4%に対して、女性は32.4%と女性が11ポイントも低い。一般に女性はマニュアルや説明書の類を読まない傾向があると言われるが、契約書までとは…。
性別・年代別では、
半数に到達しているのは60代男性のみで、最も少ない60代女性は3割すら切る28.5%。
仕事において大きな取引では、契約が絡むケースも少なくない。そこで年収別データをチェックしてみると、
やはり年収が上がるのに比例して、「契約書をきちんと読む」割合が高くなる傾向が見られた。
責任ある立場で契約内容を確認する機会が増える――といったこともあるのだろうが、それでもどの年収レンジも半数を超えないのは、意外な結果である。
■いつの間に不利な契約に
実際に「契約書をきちんと読む」という人に、話を聞いた。
「ある会員制サービスを契約した際に、すごく会員に不利な内容があったことを利用し始めてから知りました。かなり高い解約金も設定されていて、すごく揉めた上に、納得できなかったので弁護士にも相談して…。最終的に無償で契約解除はできたのですが、同じくらいの金額を弁護士に払うハメに。
それに懲りて、契約書は隅々まで読んで、理解できない点やわかりにくい部分は、きちんと説明してもらって、納得してから契約するようになりました。
面倒がられることもあるけど、そうした話をしている間に『そういうご要望でしたら、お客様はこちらのプランのほうが…』と、より自分の希望に合った契約を提案されることもあるので、いいことのほうが多いと思います」(30代・女性)
「会社で取引先との契約書を法務に回した際、『急いでいるので、捺印だけお願いします』と言ったら、担当に『契約書は、そういうものじゃない!』と鬼説教されまして…。
『契約書というのは、万が一トラブルが起きた際に、互いを守るためにある。だからきちんと内容を確認して、問題ないと判断してから結ばないと、意味がない』とこんこんと説明されました。
単なる条件を出すものじゃなく『互いを守るもの』と聞いて、契約書の見方が変わったというか、一方的過ぎないか? とか、取引内容に即したものなのか? など、見るべきポイントがわかった気がします」(20代・男性)
「細かい文字で、読む気がしない」「よくわからないから、読まない」といった人も少なくなかったが、きちんと内容を理解していなかったことで起きるトラブルを避けるためにも、面倒がらずにしっかり目を通すことが大切だ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国20代~60代の男女1361名 (有効回答数)