根知谷のテロワールを語れる酒 『Nechi』ブランドを立ち上げた気鋭の蔵元が問う独自路線

ワインのように「テロワール」にこだわる根知の酒蔵。

■日本酒は産地・品種・品質で語る時代

根知男山


「もう日本酒は、純米吟醸だの純米大吟醸だのと、精米歩合で表現する時代じゃないと思うんです」


こうした考えのもとに2006年には『Nechi』ブランドを誕生させた。根知谷で栽培した五百万石と越淡麗をその年の等級ごとに商品化し、原料から一貫生産するワインの取り組みを日本酒業界で体現。

原料米の「産地」「品種」「品質」で表現する日本酒である。 一般的には、日本酒はコメのでき具合に関わらず毎年同じ味わいに仕上げるが、『Nechi』シリーズは各年の米の特徴を重視し、過度に手を加えない。

技で仕上がりを調整する酒造りをあえて避けて、ビンテージ表記する。 「リスクはあります」と蔵元は語るが、コメ作りから始める酒造りだからこそ可能な矜持と言える。


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■国際的な賞でも最高評価

根知男山

こうして根知谷を信じ、新潟の誇る品種を信じ、一途にゴールにと結実した酒は、ロンドンで開催されるIWC(インターナショナルワインチャレンジ)にて栄冠を勝ち取った。

2010年、日本酒部門の純米吟醸酒・純米大吟醸酒の部に出品した『Nechi2008』が、最優秀賞の「チャンピオン・サケ」に選ばれたのだ。

根知谷のコメ、根知谷の水、根知谷の風と空気の中で根知谷の農民醸造家が醸す酒は、表面的な味わいだけでは語れない。風土まで伝える力を持っている。

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■根知谷で生きるということ