越後長岡「文化財」の蔵で醸される『長陵』 郷土の文化と歴史へのオマージュも込めて
高橋酒造の代表銘柄『長陵』の名は、長岡市の雅称が由来。
■しなやかに「優しさ」を表現
「出荷先は地元が多いです。でも小さい蔵なので、試験的にいろいろできますから、現場は面白いですよ」と関口専務が語るように、地元で晩酌用に飲まれるレギュラー酒の生産量が大半を占めている。
しかし一方で、新しい酒造りも始まっている。『雪兜(ゆきかぶと)』というブランドはその代表。現代の若い人たちにとって日本酒は世界中の数あるお酒類のなかの一つとなっていて、選択肢は無数にある。
そんな中で日本酒がもつふくよかさややさしさといった他のお酒にはない魅力や可能性を知ってほしいとの思いから生まれた商品だ。
このように地元に愛され続けてきた酒造りはそのまま継続しながら、その一方で新潟清酒の淡麗辛口だけにこだわることなく、しなやかに市場の好みに呼応する動きも見られる。これも関口専務のいう「優しさ」の表現なのだろう。
それでは蔵元自慢のお酒を紹介しよう。
② 『八一 吟醸』
新潟県産五百万石を使用。穏やかな香り、なめらかでしっかりした旨み、爽やかな後味が特長。初めて日本酒を口にする人にもお勧め。ラベル文字は會津八一の書。
③ 『雪兜 純米大吟醸 silver edition』
新潟県の蔵としては珍しく美山錦を使用。兜城はその姿に由来する長岡城の別名。
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(取材・文/Sirabee編集部)