手つかずの自然に囲まれた秘境秋山郷の玄関口 雪も水も豊かな環境で醸される『霧の塔』

「米作りを続けるために」と農家たちがつくった酒蔵が前身となっている。

霧の塔

兵庫県の灘には酒蔵が出資して作った学校があるが、こちらは、酒米生産者が中心となって運動して作った酒蔵。米作りに誇りを持つ新潟ならではと言えるかもしれない。


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■豊かな軟水で造る淡麗旨口の酒

津南の中心街から国道405号を秋山郷に向かうと、中腹に忽然と現れる酒蔵。 1996年に設立された新しい酒蔵だけに旧来の木造ではなく、ドーム体育館のような、外観が新鮮だ。

雪深いことも考慮した作りになっていることも伺える。また、蔵見学ができることもあり、駐車場も広くとられている。入り口にショップがあり、2階からはガラス越しに酒造りの様子を見学することができる。

秋山郷への観光の途中で立ち寄るケースが多いという。

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■手つかずの自然に囲まれた環境

霧の塔

「津南の気候風土は豊かな土壌と清らかな水資源、昼夜の寒暖差など環境の良い場所で酒造りをしています」と話すのは、販売促進部長の村山俊郎さん。

ちなみに、蔵後方には2000メートル級の山々があり『霧の塔』は代表銘柄となっている。 建物は近代的だが、手造りにこだわった酒造りを寒造りで行っている。

仕込み水は、霧の塔など山々に降り積もった雪が水源だ。湧き水は超軟水で粒子が細かくまろやかな水。これを使って、地元農家で栽培されたこだわりの酒米「五百万石」で造られる酒は、正に新潟津南の味と言える。

「当蔵はずっと淡麗旨口です。『自慢できるお米を作りたい』という農家の作った米で、『その米を使って期待を裏切らない酒を造りたい』と考えて酒を造るんです。だから美味しいお酒が生まれるです」


と村山部長。 全国新酒鑑評会金賞他、数々の賞を受賞している。

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■米を作り続けるため…と考えた