今よりも未来を見据える「米百俵」の精神で 奥ゆかしくも新潟プライドを守る栃倉酒造

「全量純米蔵」に加えて、使用する全ての米を酒米にするという挑戦も。

■新潟の酒蔵の奥ゆかしさ

栃倉酒造

新潟の酒でまず戸惑うのが、カテゴリーが大体ひとつずれていること。清酒における現在の区別は、精米歩合と造りによるもの。

60%まで精米して吟醸造り(低温長期発酵)をしていれば、吟醸酒と名乗れるところを、新潟では吟醸とはせず価格帯でも一段下げたランクにしていることが少なくない。

「うちの酒を飲んでくれる人たちは、普通酒を毎日の晩酌にしてくれるような人たちなんですよ。それを気に入って、いつもまっすぐそれを買ってくれる。


だから、ある日突然吟醸酒になってしまったら、たとえ値段が変わらなかったとしても、敬遠してしまいかねない。その人たちに、『変わらないようでいてもっと美味しいお酒飲んでもらいたい』と思うんです」


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■新潟プライドを生かす方向へ

栃倉酒造

普段飲むお酒をいかに美味しく造るか、それが、ひとつの「新潟プライド」なのかもしれない。 ある意味奥ゆかしいとも言えるが、そのため逆に「普通酒なのに高い」と誤解されることもあるのだそう。

「これからは、そのこともちゃんとアピールするなり、活かしていいかないといけないでしょうね」と、 栃倉さんは、自分の使命でもあるというように語る。

栃倉常務:日本酒度等、表示成分にとらわれないで飲んだ直感で味わいを感じていただきたいお酒です。家訓である「土と心を耕せ」を基に、地元の農業(環境)を守り、酒造りを通して人間性を高め、地元社会に貢献できるよう努力しています。


日本酒にはその土地の歴史、伝統、風習などその土地の文化に深い関わりが有ります。その土地の文化を継承していけるような酒蔵でありたい思っています。


蔵元が勧めるお酒を紹介しよう。


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①『米百俵・伝統の酒』

栃倉酒造

晩酌や食事の傍にいつもあった、新潟らしい淡麗な普通酒の食中酒。と、思って飲むと、すっきりと喉を通る質の良さに驚く。

その秘密は、吟醸酒と同じ、麹米57%、掛米60%磨きで、酵母には吟醸酒によく使われる7号酵母を使用しているため。


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②『米百俵・純米酒』

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酒造りでは雑味となる酸を出さないように、本来は気をつけて造るもの。しかし、純米酒らしい酸をあえて出してあり、アミノ酸とのバランスが絶妙だ。さらに膨らみを感じさせる燗酒にもお勧め。


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③『六郎次・純米吟醸生酒』

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越後流酒造技術選権大会2度の最高賞の他、現代の名工にも選ばれるなど、数々の受賞歴を誇る前杜氏「郷 六郎次」をリスペクトして生まれたお酒。

いつか越していけるような酒を造りたいという思いから生まれた、次世代を見据えた1本。精米歩合50%。

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(取材・文/Sirabee編集部

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