旧長岡藩主・牧野家の酒蔵を受け継ぐ柏露酒造 果実リキュールなど新たな挑戦も

創業130年超える歴史を誇るが、地元密着の蔵として挑戦を続ける。

■製造比率は特定名称酒94%、普通酒6%

越乃柏露

製造体制は社員9名に季節雇用の蔵人が4名。30代から70代までの蔵人はいずれも地元の稲作農家で、五百万石などの米作りに携わる。

こうした兼業農家の蔵人は、米本来の旨みを大切にする柏露酒造にとって欠かせない存在となっている。

製造比率は特定名称酒94%、普通酒6%で主力は純米酒。将来的には全量純米蔵も視野に入れているようだが、現状は純米比率3割。製造工程で重視していることを尋ねた。

「なんといっても麹造りでしょう。自動機での乾燥ではなく、酒種によって棚、箱、蓋を使い分けています。また半仕舞に日仕舞を取り込み、酒造期間をできる限り寒冷期に集中させるようにしています」


地元越後杜氏の円熟した技と若手パワーの連携で、近代的設備も導入しながら、手造りの良さを活かした酒造り。

季節限定商品や蔵でしか味わえない生酒などを、敷地内の試飲直売所でゆっくり試飲できるのも消費者にはありがたい。 また年間を通じて、杜氏自ら酒造りを説明する蔵見学も実施している。 以下は蔵元お勧めの商品。


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①『氵 純米吟醸 無濾過生原酒』

越乃柏露

使用米は新潟県産五百万石、精米歩合50%。新鮮でありながら濃厚な深みがあり、華やかな香り、キレの良い後味、米の旨みが特徴。米本来の旨みがそのまま生かされている(冬季限定品)。


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②『氵 純米吟醸 生囲い』

越乃柏露

厳寒期に搾った純米吟醸酒を生で貯蔵し、加水調整後、瓶詰直前に一度だけ火入れ。香り華やかで軽やかな旨みのある味わいに仕上がっている。心地よい飲みやすさはとりわけ夏の暑い季節にぴったり(初夏限定品)。

『氵』シリーズは他にも季節限定のお酒が数種類ある。どれもそれぞれの個性があり、お勧めだ。


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③『越乃柏露 特別栽培米 純米酒』

越乃柏露

精米歩合60%の五百万石を100%使用。厳選した米と米麹だけを使い、低温でじっくり時間をかけて醸し出した。米本来の旨みを残し、甘味と酸味の調和のとれたコクのある酒。

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(取材・文/Sirabee編集部

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