「革靴」を「皮靴」と書かないのはなぜか? 違いを調べてみた
皮膚科に通ううちに気になってきたと話す、黒田勇樹のコラム。
2017/11/12 21:00
かかとに出来物ができて、半年ほど皮膚科に通っている俳優/ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。よくわかりませんが、毎週、かかとを冷凍されています。
このコラムは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べる「妄想的」な語源しらべぇです。
■“皮”と“革”、何が違う?
週イチで時間を作って病院に通うのは、筆者のように時間帯の決まらないフリーランスな業務形態の人間には中々難しいことで、手帳を駆使してスケジュールを管理しており、「皮膚科に行ったよ」という日に「○」と「皮」と書き込んでいます。
この「○皮」の印を眺めていると…湧き上がってきませんか? 「アッチの“皮”のことで病院かかってるみたいで恥ずかしいな」では、なくて「“皮”と“革”って、何が違うんだろう」という気持ちが!
調べてみたところ、「皮」は皮膚や毛皮など、生き物の皮全般。それを長期間使えるように人間の手で加工されたものが「革」なんだそうです。
加工によって字が変わるのは、前回書いた「卵」と「玉子」の違いと共通していますね。
で、そうするとさらに、皆様の心に湧き上がってくるのが「どうして“革命”に“革”の字が使われているのか」という気持ちで、間違いないでしょう。
■革命に“革”が使われる意味
こちらも調べてみたところ、すぐに腐ったり硬くなったりして使えなくなってしまう、生き物の皮をなめして「革」にすることから、転じて「革」には「物事が変わるさま」の意味が持たされたそう。
運命を変えるのが「革命」、物事の移り変わりを表すのが「沿革」。
なるほど、変わるとの意味で使われているんですね。皮を加工して作られた製品、「靴」や「鞄」の偏が「革」なのも納得です。
ひとつだけ納得いかなかったのが「鞣」。先述している皮を革に加工する作業“なめす”にあてられる漢字、「鞣す」なのですが、「皮を柔らかくして革になるのに、なんで革に柔らかくするって書くの!?」
謎は調べてみても解けませんでした。漢字ってそういうとこあるよね。
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(文/ハイパーメディアフリーター・Sirabee編集部)