アリさんシュレッダー係の男性は今「ガイア」が再び密着レポート

「働き方改革」と言われながら、なくならない長時間労働や残業代未払い――その実態に「ガイアの夜明け」が再び密着

2017/07/25 06:30

■報われない若者たち

(長時間勤務していたことをどう証明するか…頭を悩ます弁護団と労働組合 画像提供:(C)テレビ東京

――闘う人たちに密着している中で、感じることは?

久保井さん:若い人たちから、『やりがい搾取』という言葉が聞かれるなど、報われないと感じながら働いている人が多い。前回の放送での反響もあるように、そうした声をもっと吸い上げて、広く伝えなければいけないと感じました。


2年前に密着していた頃は、そうした声がなかなか出てこなかった。でも、景気が上向きになる中で雇用状況も変わり、社会全体も働くことへの意識が変わってきて、企業も『きちんとしないといけない』という方向に変わりつつあります。ただ、そうした中でも、長時間労働やサービス残業といった問題はなくなっていません。


その状況で、弱い立場にあって、声を上げているけれど報われない、聞き入れてもらえない――それでも立ち向かう姿は、すごいと思います。


そうした1人の声が、会社という大きな組織を変えていく、人間ドラマやそのエネルギーを見てほしいですし、番組を観た同じような状況の人が、勇気づけられ、何かできると思ってもらえれば――そう考えながら、取材をしていますね。


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■経営者の対応が消費者の評価を分ける

――労働者だけでなく、企業側にも取材をする中で思うことは?

久保井さん:弱い立場に寄り添って見えるところもありますが、報道の公平性という点で、企業側にも取材します。その中で、こうした形で取り上げられても、きちんとした経営判断のもと、真摯に、誠意をもって対応する企業は、結果的に消費者からネガティブに思われることはないですね。


例えば、前回の放送で取り上げられたドン・キホーテですが、会社のトップが取材に応じ、長時間労働について改善する姿勢を明言。速やかに対応したことが、悪い印象を深めずに済んだ要因だと感じました。


ネット社会で多くの人が情報発信できる今、労働環境に関しても、会社が社員の声を反映して改善することは、もしかすると一時的に利益を損なうことがあったとしても、長期的に見て良い評判や利益に繋がると思います。


今回の放送では、アリさんマークの引越社の男性のその後だけでなく、大手飲食チェーン『しゃぶしゃぶ温野菜』のアルバイト学生が訴えた、元店長のパワハラや「4ヶ月間連続で休みなし」「1日23時間の長時間労働」などの問題も、レポートされる。

ドキュメンタリーだからこそ浮き彫りになる、そのリアルな闘いに、今回も大きな注目が集まりそうだ。

【ガイアの夜明け「密着!会社と闘う者たち 第2弾」】
放送日:2017年7月25日(火)22:00~22:54
出演者:案内人・江口洋介、ナレーション・杉本哲太
取材先:DWE JAPAN/ブラックバイトユニオン/アリさんマークの引越社/プレカリアートユニオン/旬報法律事務所

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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ

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Sirabee編集部

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