空気を読めるからこそできる「わざと空気読まない」突破術

(miko315/iStock/Thinkstock)
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社会生活をおくる上で、人間関係を円滑にし、雰囲気を壊さないようにするために必要とされるのが、「空気を読む」という場の察知力。

はっきり言葉に出さないことの多い日本文化では、かなり重視されるスキルのひとつであり、「空気読めないよね」という評価が下されるのは、誰しもできるだけ避けたいのではないだろうか。

一方で、全員が空気を読みすぎるあまり、ことが進まなくなったり、折衷案だらけでおかしな着地を招いてしまったり…というケースもある。

そのため、そうした状況を回避するために、「あえて空気を読まない言動で、突破口を開く」という人も、少なくないはず。

しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,365名を対象に「わざと空気を読まない時がある」人の割合を調査した。


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■中堅や中間管理職の年代に

全体では31.7%が「わざと空気を読まない時がある」と回答。男性が34.4%に対し、女性は29.1%で、男性が5.3ポイント上回っている。

性別・年代別で見てみると

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男性は40代の40.4%が、女性は30代の34.1%が、それぞれ最も高い。

会社で働いているとすれば中間管理職が多く、役職についていないケースでも、中堅やプロジェクトである程度のポジションを担っている層だ。

また、会社に所属していない状況でも、30代女性であれば子供の保育園や小学校など、面倒な人間関係に囲まれている可能性は高い。

次いで、年収別のデータを見ると

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割合が高いのは、700万~1000万円未満の45.5%。500万~700万円未満の37.8%、300万~500万円未満の36.9%が続く。

一方で、300万円未満は27.4%と3割を切っており、年収が低いポジションでは、より「空気を読んだ行動をしなければならない」状況にあるといえそうだ。

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■空気を読んで、読めてないような発言をする

実際に「わざと空気を読まない時がある」人に、話を聞いてみた。

「うちの会社は『実力主義』と言っていますが、実際は派閥がすごくて…自由に発言しにくい雰囲気があります。ただ男社会な分、女性は上手く立ち回れば、あまりそういうことに振り回されないので、ブレイクスルーさせるために空気を読まない発言をしますね。


たまに『裏で会社を牛耳っているのは、女性だな』なんて、嫌みっぽく言われることもありますが、笑って受け流しながら内心『お前らが、日和ってるからだ!』って悪態ついてます(笑)」(30代・女性)


「仕事は人間関係なので、気遣いや気配りを大事にしています。ただそれだけだと、物事が上手く回らないこともあるじゃないですか。目標を達成するためには、ある程度は空気を読まずに発言したり、動いたりするのが必要なこともある。


自分は上司に恵まれているので、後からそっと『あれ、わざと空気読まなかっただろ?』と言ってくれたりするのですが、そういうのはちょっと嬉しいですね」(40代・男性)


「子供が保育園に通っているのですが、ボスママが面倒くさい人で…時々モンペになるんです。先生たちは一生懸命やってくださっているし、私たちも『それって、どうなの?』という感じ。


だからママ友同士で持ち回りみたいに、ヘンな空気になりそうになったら誰かが空気を読んで、読めてないような発言をする。そうすることで話題を変えてしまうとか、誰か一人が攻撃されるのを防ぐとか、工夫しています」(30代・女性)


空気を読めるというのは、必要に応じて「わざと空気を読まない」選択肢を手にしていることでもある。

キャスティングボードを握るため、時として「わざと空気を読まない」言動で状況を突破してみせるのも、有効な手段といえそうだ。

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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年12月16日~2016年12月19日
対象:全国20代~60代の男女1,365名(有効回答数)

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Sirabee編集部

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