新しい移動の形?スマホ連動キックボードが示す「利点と難点」

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(画像はIndiegogoのスクリーンショット)

最近、クラウドファンディングの世界では「新しい乗り物」が多く発表されている。

しかもそれらは、いずれも開発者の努力と気合がこもったものだ。そうでなければクラウドファンディングに出展はしないのだが、「徒歩以上原付未満」の新型モビリティーを求める現代人の要望は日に日に強くなっている。

それはまさに時代の流れで、当然ながら我々日本人にとっても無関係ではないようだ。


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■スマホと一心同体

クラウドファンディングサイト『Indiegogo』。このサービスに先日登場したのは『EcoReco Model R』である。この電動キックボードのシリーズはすでにAmazonでも発売されているが、新型が発表されたのだ。

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(画像はIndiegogoのスクリーンショット)

Model Rは、常にスマートフォンと一心同体のような関係。速度調整、移動ルート表示、セキュリティーなど、すべてはスマホアプリが管理する。

そしてちょっとした工夫があり、たとえばカーブを曲がる際にはハンドル両側の指示ライトが点滅する。スマホをハンドルに取り付けるためのマウントベースがあるとはいえ、この機能を使えば液晶画面を見なくても目的地にたどり着けるという。

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■確かにすごい性能だが…

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(画像はIndiegogoのスクリーンショット)

性能諸元を見てみると、Model Rの本体重量は26ポンド(約12kg)で、最高速度は時速20マイル(約32km)。最大積載重量は280ポンド(約127kg)だそうだから、かなりパワフルである。

また、バッテリーパックの脱着が極めて容易という点も欠かせない。ライダーが乗る部分に内蔵されているのだが、そのセッティングは所定の位置にバッテリーパックを置くだけ。

ただ、ひとつ気になる点を挙げれば「PR動画の演出」だ。

YouTubeに上がっているその動画を見る限り、ライダーがEcoRecoに乗って街の様々な場所に足を運んでいる。だが現実問題、そこまで悠々とEcoRecoを乗り回せる場所があるのだろうかという疑問が拭えない。

また、男性が折り畳んだEcoRecoを持ち運ぶシーンも引っかかる。12kgの製品を片手で運べるのは男性だからできることであって、女性がそれをやるのは難しいのではないか。


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■自転車の壁

よく考えてみれば、クロスバイクの重量はせいぜい10kg程度。しかも米ドルで1,000ドルもあれば充分にいいものが買える。

EcoReco Model Rの市場販売価格は1,500ドルを予定しており、それを考えれば「自転車の壁」を越えることはまだまだ困難だろう。

しかも現代は、普段からオートモビリティーに頼るということに反発する風潮もある。健康志向の高まりから、新興国の都市部でも自転車を利用する人が多くなった。

EcoRecoの技術的要素を否定するということではないが、新型モビリティーの普及は決して楽観視できるものではない。

とはいえ、クラウドファンディングから革新的な製品が誕生することは我々消費者にとっても望ましいことである。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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Sirabee編集部

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