トイレはどのように節水機能を進化させてきた?ていねいに解説

MileA/thinkstock
MileA/thinkstock

トイレ博士・佐藤満春です。今回は30代男性からトイレに関する疑問にお答えしようと思います。

「トイレの節水機能はどのように作っているのか?」


最近のトイレは節水が進んでいます。どのように進化しているのでしょう。


関連記事:暖房便座の一ヶ月の電気代はいくら?節約方法も伝授

■節水の必要性

まず、なぜ節水が必要なのか? 答えは単純です。

世界的に水不足が深刻だから

これに尽きると思います。

日本のトイレメーカーは非常に優秀ですので、日本のみならず世界全体のトイレ事情を考えて商品を作っています。

トイレが家庭で使う水量1位であることを考えると、トイレの流す量を減らせることができれば、水不足にも一役かうことができるわけです。


世界的には、下水道の整備がされていない、また、トイレ自体の整備が進んでいない国がたくさんあるので、節水なんて二の次な国も当然あると思います。

いずれ日本のトイレが世界で必要とされるときが必ず来るでしょう。

関連記事:便器のフチ裏の尿石を綺麗に!カギは酸性洗剤とトイレのアレ

■日本のトイレと節水

では、日本のトイレ界はどのように節水を進めたのでしょうか。


①陶器をツルツルにした

「セフィオンテクト」「アクアセラミック」各社呼び方は違いますが、まず陶器自体をツルツルに仕上げたのです。

すると、汚物が陶器につかないのでツルンと落ちていきます。そうなると必然的に水量は少なくてすむわけです。

陶器の技術がここ数年さらなる進化を遂げています。はじめは節水よりも抗菌の目線から技術が進んだそうです。耐久性もぐっと向上しました。


②水の出し口を変えた

以前までは30か所ほどの穴から水が大量に流されていました。

しかし、最近は水の出し口を1〜3か所に絞ることで、少ない水量でも強い勢いで水を流すことに成功しました。


③陶器の形を変えた

水の出し口を変え、少ない水が渦を巻くような形に陶器を設計しました。

渦を巻く(トルネードする)ことで少ない水でトイレ全体を洗い流すことに成功しました。これは革新的な技術です。


これらにより、大を流すのにタンク式で10リットル〜15リットルかかっていたものが最新のタンクレストイレではおよそ4リットルにまで減らすことができました。

限界まで水量を減らすことに成功したと言っていいでしょう。


ぜひみなさんも、トイレと節水について、少しだけでもいいので考えてみてください。それではまたどこかのトイレでお会いしましょう。

ジャー。

・あわせて読みたい→トイレに何を流していい? 残飯やウェットティッシュはOK?

(文/どきどきキャンプ・佐藤満春

・合わせて読みたい→暖房便座の一ヶ月の電気代はいくら?節約方法も伝授

Sirabee編集部

【Amazonセール情報】ココからチェック!