専門家が分析!ゴルスタ信者と社畜に共通する3つの心理要素
2016/09/01 06:30
アプリ利用者と運営担当がSNS上で言い合いになった中で、ユーザーの個人情報を流出させたとして、正式にお詫びのリリースを出したアプリ「ゴルスタ」。
しらべぇでは、元ユーザーが今回の騒動前に感じていた運営の違和感についてお伝えした。一方で、ゴルスタには信者とも呼べるユーザーが存在している。なぜそこまでゴルスタにハマるのだろうか。
心理カウンセラー・園部氏はブラック企業の社畜と似た心理が3つ働いていると語る。しらべぇ取材班は、その分析をくわしく聞いた。
①気持ちを支配する『ダブルバインド』
心理カウンセラー・園絵氏「ゴルスタはユーザーに対して監視や乱暴なアカウント削除、ツイッター上での言い合いを行い、ユーザーに強い緊張や不安を感じさせています。
ゴルスタの運用は、ブラック企業が社畜を作り出すために、仕事の失敗を責め立てて人格攻撃までするのと、同じだといえます。
なぜ、このようなことをする必要があるのでしょうか。
心理学用語『ダブルバインド』。相反するメッセージを発することで相手の気持ちを支配する心理作用です。
ゴルスタは凹ませたユーザーに反省文を提出させ、自分の過ちを認めてあげることで緩和を与えていたように思います。
ブラック企業もまた、つらい仕事を与えて、やめようとする人間には厚遇をちらつかせたり、君がいないと会社が回らないと甘い言葉をかけたりします。
こうしてダブルバインドが成立した人たちの心は支配されていくのです」
②自己評価が低い人ほど束縛を心地よく感じる
心理カウンセラー・園絵氏「支配されていくことで、どんどん束縛されていくことになります。一般的には、束縛は鬱陶しいものだと感じるはずです。
しかし、人によっては『束縛されることで安心感』を得ることがあります。拒否をされることで心配になったり不安になったりしやすい拒否感受性が強いタイプです。
このタイプは束縛されることで安心感を得ます。いわゆる、共依存とは、こうした束縛に対して自分が必要とされていると感じることから発生します。
ゴルスタやブラック企業の社畜は、自分が必要とされていると考えるようになり、そこに喜びを見いだして離れられなくなります」
③生活の中心となることで親和欲求を促す
ほかのことを考える時間が少なくなったぶん、長くゴルスタのことやブラック企業のことを考えるようになります。
ずっと考えていると、人が他の人と一緒にいようとする傾向「親和欲求」が生じ、夢中になってしまうことがあります。
こうして、ゴルスタに心酔する信者や、ブラック企業に忠誠を誓う社畜が誕生するのです」
ゴルスタもブラック企業も人を支配する心理作用を故意か偶然か使いこなしているようだ。
日常生活でもこうした心理に訴えかけてくる人物と出会うことはあるかもしれない。自身を強く保ち、相手のいいなりにならないよう気をつけよう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・モトタキ 取材協力:心理カウンセラー園絵)
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