シン・ゴジラ=エヴァ?庵野監督の作る現実的な虚構がすごい
ちょっとでも興味がある人は、劇場の大きなスクリーンで絶対に見るべき作品だ。
7月29日より公開された映画『シン・ゴジラ』が話題だ。キャッチコピーの「現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)」の通り、日本政府を中心にした現実にいる人々と、未知の巨大生物ゴジラの戦いを総勢328名ものキャストで描いている。
そんな『シン・ゴジラ』の監督は、庵野秀明。庵野監督の代表作といえば、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン(以下、エヴァ)』だ。
■『エヴァ』の制作を止めてまで『シン・ゴジラ』に
2015年4月、庵野監督が『シン・ゴジラ』の監督を務めるとなったとき、コメントを発表。その中で『エヴァ』への思い、そして『シン・ゴジラ』への思いを語った。
『エヴァ』は新劇場版4部作のうち3作品を公開、最後となる『シン・エヴァンゲリオン』がいつになるのか…と注目されている。2012年に3作目が公開されており、2015年に公開されるのでは? と噂され、コラ画像まで出回ったくらいだ。
そのため、この発表には「ゴジラを作っている暇があったらエヴァを作れ!」「もうエヴァ作る気ないんじゃないか?」と、反発の声も多かった。
もちろん庵野監督自体もそのことは理解しており、『シン・ゴジラ』の完成報告会見で自ら「最初に謝っておきたいのは、『エヴァ』の新作を長らくお待たせしてしまっていること。ファンの皆さんには深く深くお詫びします。申し訳ないです」と話すほど。
■シン・ゴジラ=エヴァ?
そして7月29日に公開され、興行通信社の発表した週末興行収入で1位を獲得。ネット上でも評価が高い。
庵野……オレの負けだ……
#シンゴジラ— 漫画家島本和彦 (@simakazu) July 29, 2016
IMAXで観てきた。紛れもなく庵野さんの「シン・ゴジラ」だった。時間をおいてから、もう1回観る。 pic.twitter.com/rISDtRsjO3
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) July 30, 2016
このように、著名人も絶賛しているのだ。
そんな中、『シン・ゴジラ』が『エヴァ』に似ている…と話題になっている。
シンゴジラ、変な言い方だけどガルパンとエヴァだった。あとむっちゃ怖い
— Megsis (@DJ_Megsis) July 30, 2016
シン・ゴジラ見てきました。マジでゴジラでエヴァしてた。エヴァンゲリオンが無い頃の使徒戦だわ……控えめに言って最高だった
— 鶏冠 (@kae722) August 3, 2016
こんな意見も。
「シンゴジラってまんまエヴァじゃね」に対して
「あんなまともな人間しか出てこないエヴァがあるか」って反論がスッキリする— ディープバレー@夏コミ新刊書店委託中 (@deepvalley) July 30, 2016
■エヴァを見ていないと面白くないのか?
こうした感想を見ていると、「じゃあエヴァを知らない人は面白くないのか?」と思う人もいるだろう。しかし、実際にしらべぇ編集部が観に行ったが、 全くそんなことはなかった。
「昔からのゴジラが好きな人」「エヴァが好きな人」「どちらも今まで知らない人」どんな人でも楽しめるはず。子供にとっては怖すぎたり、少し難しい部分があるので家族で見に行く時は注意が必要だ。
もちろん、エヴァ好きからすると「このシーンってあれに似てる!」「音楽が!」など、対比したくなる部分もたくさん。
ただそれ以上に、もしも今の日本にゴジラが現れたらどうなるのか…別の世界線で本当に起きた巨大生物の到来をドキュメンタリーとして見せられているような、そんな気分になる。ちょっとでも興味がある人は、劇場の大きなスクリーンで絶対に見るべき作品だ。
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(文/Sirabee 編集部・たつき あつこ)