絶望!小児科が半径2キロにひとつもない都内の街はココだ
「保育園落ちた日本死ね」が大きな話題になったことは記憶に新しいが、乳幼児を育てる親にとって気掛かりなのは保育園だけではない。
子供は、ちょくちょく体調を壊す。 小児科医が近所にあるか無いかは、保育園以上に切実な問題なのである。
本記事では、東京都内を対象に乳幼児の数と保育園の充実度をランキングで、さらに半径2キロ圏内に小児科が存在しない「小児科エアポケット」ともいえるエリアを明らかにすることにした。
■23区で小児科が足りない区は海沿いに集中
まずは2016年4月時点の小児科の所在数と乳幼児の数を区ごとに出すことで、乳幼児何人に対して小児科がひとつあるのかを計算し、不足状況の手掛かりにしてみた。
その結果、港区、江東区、江戸川区で、小児科が深刻な不足状態にあることが判明した。 これは病院の数そのものが少ないというよりも、区内の乳幼児の数に対して小児科の数が追いついていないことによるものだ。
地図でこれを表現してみると、東京湾沿いでも、乳幼児の人口が少ない中央区や、品川区、大田区といった住宅街が広がる下町的なエリアでは、小児科不足がそこまで深刻ではないことが分かる。
■半径2キロに小児科が1つも無い絶望地帯
実際には区境に住んでいれば、隣の区の最寄りの小児科を使うこともできる。
だが都内には、半径2キロ以内に小児科が見当たらない絶望地帯がある。 江東区の新木場、青海といったお台場方面の新しい住宅、マンション住民は半径2キロ圏内に小児科が存在しない。
同様にワースト5に入った八王子や、青梅市、あきる野市、日の出町などの22エリアは半径2キロ圏内にいずれも小児科が存在しないため、乳幼児の人口が多い順でワースト5を順位付けている。
■大岡山、洗足周辺は小児科密集地帯
これに対して、都内で最も小児科が多い一帯は目黒区南2丁目。 東急目黒線の大岡山、洗足周辺のエリアが最寄り駅にあたり、半径2キロ圏内における小児科数はなんと75を数える。
かっこのサイトでは、小児科が密集しているエリアのベスト5をふくめ、区別のランキングなど詳しいデータを掲載しているので、ぜひチェックしてみていただきたい。
(文/かっこ株式会社・成田武雄)
■調査概要 2016年4月現在、東京都内*の小児科目を持つ医院・病院2616施設と各市区町村別0歳〜4歳の乳幼児を対象とし、1病院当たりの0歳から4歳の小児数を算出、ランク付けと可視化を実施。
また、東京都内*において、半径2km圏内の小児科が充実している地域と、小児科がない地域を抽出し、ランキングを作成。 (*島しょ部は除く)
出典: 年齢階級別人口:・ 【総計】市区町村別年齢階級別人口(平成27年1月1日時点)(総務省)
病院情報:東京都内の保険医療機関(平成28年4月1日現在)(関東信越厚生局) のうち、診療科名に「小児科」がある病院2,616件
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