歓迎?不安?消える儀式「車内改札」東海道新幹線でも
2016/03/22 11:00
■新幹線では「東海道」だけ
他の新幹線が車内改札の省略や簡略化を進める中、東海道新幹線では原則として全列車の全席を車掌が回り「きっぷを拝見」してきた。
ビジネス目的での利用が多く有効な座席指定を受けずに「飛び乗る」人が目立つことから、取りやめない方針で現在に至ったという。
■不満の声、けっこうあった?
運行会社のJR東海は、方針転換の理由を「車掌向け携帯端末の改修で座席の発売状況が車内でも正確に把握できるようになった」と説明。併せて前面に打ち出してきたのが「くつろげる車内空間」を提供できるメリットだ。
「居眠りしていても起こされる」「駅弁を食べているところへ来た」「他の新幹線ではやらないのに」などと、車内改札が一部利用客の不評を買っていたことは想像に難くない。
■取りやめ望む人は2割
しらべぇ編集部の調査によると、「特急や新幹線の車内改札を取りやめてほしい」という人の割合は20.7%。
意外に少ない印象だが、走行中の車内は密室に近い。「頼りになる存在」の車掌が、車内へ姿を見せなくなるのではないかという不安が背景にあるのかもしれない。
■歓迎の声には男女差
性別では、男性の23.5%に対して女性は17.8%と、取りやめを望む声は男性で大きく女性で小さい。
ちなみに東海道・山陽新幹線の利用客は男性が圧倒的に多く71%(JR東海・西日本グループ2013年10月提供資料より)を占める。女性が取りやめを「不安視」する理由のひとつに挙げるのは考えすぎだろうか。
なおJR東海は「(取りやめ後も)車掌は車内を巡回する」としている。
(文/しらべぇ編集部・前田昌宏)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2016年2月20日~2016年2月24日対象:全国20代~60代の男女1,348名
・合わせて読みたい→1年で約12万円節約!?ファックスの悩みが消える「eFax」がスゴい