アルコール消毒はノロウイルスには無効!予防法は意外なアレ
2015/12/16 10:30
風邪やウイルス性の病気が流行るこの季節。学校や企業でも手洗い後のアルコール消毒が推奨されていて、行っている人も多いことだろう。
しかしその消毒法、一歩間違えると全く意味をなしていないかもしれない。
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■注意! 手洗い後のアルコール消毒
みなさんは手を洗った後、きちんと水分をふき取ってから消毒しているだろうか? じつは手が濡れているままだと、手についている水分でアルコール濃度が下がり、せっかくの消毒効果がなくなってしまうのだ。
しかし、アンケートサイト「マインドソナー」による調査では、73.5%の人がその事実を知らないという結果に。
■正しい消毒法を聞いてみた
しらべぇ取材班は、「手ピカジェル」などの製造販売を行っている『健栄製薬株式会社』に詳しい話を聞いた。
Q.正しいアルコール消毒方法は?
「アルコール消毒の効き目は1~2時間しか持ちません。そのため、こまめに消毒することが大切です。また、目に見えるほどのよごれがない場合はアルコールのみの消毒で充分除菌できます。手洗いをするのは、目に見えるよごれがあるときのみ行えばよいのです」
Q.具体的にはどのように消毒すればよい?
「手洗いのときのように、爪の間や手の甲などを念入りに消毒することが大切ですね」
■ノロウイルスの対策とは!?
しかし、消毒をきちんとしていれば全ての病原菌をブロックできるというわけではない。
アルコールでの消毒はインフルエンザウィルスには効くが、ノロウィルスを予防することはできないのだ。それは、ウィルスの体の構成のちがいに関係するそう。
インフルエンザウィルスの体は、外側を脂肪の殻(上図で肌色の部分)が覆っている。この殻をアルコール消毒によって溶かし、洗い流したりふき取ったりすることで無毒化できるという仕組みだ。
一方、ノロウィルスはその殻を持っていない。したがってアルコールにさらしても溶けず、その働きを抑制できないのだとか。
ノロウィルスには手洗い時の念入りな洗い流しや、衣服の洗濯には次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤)を使うということが予防策となる。
(取材・文/しらべぇ編集部・かずきち)
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