【新言説】「女の武器は涙より胸」を主張する人たち 男と女で多いのはやっぱり…
2015/08/28 18:00
「涙は女の武器」
かつて、一部の企業やメディアにおいてこのような言葉を口にする人がいた。これは、端的に言えば「泣けば女性の場合、なんとかなる、許される」という意味。
今では女性蔑視以外の何物でもない言葉だが、今よりも男性優位と見なされていた当時において、この言葉は女性を端的にあらわす言葉として流通していたのだ。
画像をもっと見る■4人に1人が「女の武器は涙よりも胸」と回答
むろん、男女の特徴を一言で言い表すことは難しい。年齢や階層、出自によって性格や振る舞いの特徴はそれぞれ異なるからだ。こうした多様性があるにもかかわらず、女性や男性を一言で言い表そうとする言葉が流通するのは、わかりにくいものを「わかったことにしたい」という人々の願望のあらわれかもしれない。
そうした気分を表しているとも言えるアンケート結果が次のものだ。
【質問】女の武器は涙よりも胸だと思う?
この調査、男女別に見ると結果に差が生じていることがわかる。
およそ4人に1人は涙より胸を「女の武器」とみなしている。しかしいずれにせよ、相手の身体や振る舞いを「武器」と捉えていること自体、対象を矮小化し、蔑視していると言えるかもしれない。
だが、女性でも約5人に1人が「胸は女の武器」と捉えていることは注目に値するだろう。女性自らが自身の身体を「武器」と見なすことは、ある種の「性の商品化」を女性が自覚している証拠かもしれないからだ。
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とは言え、性の商品化や性差を巡る議論は常に錯綜しており、簡単に結論が出にくい分野。こうしたアンケート結果をもとに、なぜ「武器」が成立してしまうかについての更なる考察が今後は求められるだろう。
(文/しらべぇ編集部)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年8月21日~2015年8月24日
対象:男女計1413名
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