「どっちが変なこと考えてんねん!」女性をマッサージする男性セラピストに話を聞いた
男性セラピストが女性を施術する珍しい女性専用のサロン
アロママッサージと言えば、女性が施術する姿を思い浮かべる人が多いだろう。しかし男性セラピストが女性を施術する珍しい女性専用のサロンがある。
大阪・心斎橋にある「メンズセラピストSPA カラダビューティー」。男性3人とオネエひとりの4人のセラピストがいるこちらのお店。
興味本位で訪れたしらべぇ編集部だが、実際に施術を受け話を聞くと、彼らセラピストの仕事にかける熱い思いが伝わってきた。
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■男性ならではの力強さが施術に生きる
対応していただいたのは店長の広瀬直徳さん(37才)。
ここは他のアロママッサージ店とは違う特徴がある。リンパマッサージはやさしく流すのが一般的だが、ここではコリになりやすい疲労物質に働きかけるために、深く筋肉を触っていくのだ。
男性ならではの力強さと大きな手での施術は、疲れて凝り固まっていた身体をゆっくりほぐしてくれるのがわかる。
また、施術だけでなく、豊富な知識から普段のケアに活用できるアドバイスをくれるものうれしい。
■起業の成功を捨て、エステの道に
店長の広瀬さんの経歴は少し変わっている。
元々建築業や営業の仕事をしていたが、28才のときに仲間と起業。会社は成功し、贅沢な毎日を送るものの、他のメンバーが浮かれるなか、「このままではダメになってしまう」と30歳で会社を離れる。
■きっかけは一つのニキビ
会社を離れてから「何がやりたいか」と悩んでいた時に、広瀬さんの顔に大きなニキビがひとつできた。元々ニキビなんて潰していたという広瀬さんだが、その時だけはなぜかメンズエステに行こうと思い、店のホームページを開いてみた。
すると、出てくるエステティシャンは綺麗な女性ばかり。男性のエステティシャンがいないことに気づく。そこからエステティシャンの仕事に興味を持った彼は、エステスクールに連絡を入れるように。が、反応は悪かった。
学校が受け入れてくれなかったんですよ。男性のエステティシャンの需要がなかったんで、30校くらい電話しても全部断られて。
そんな中でたったひとりだけ、すごく共感してくれる人がいて、会いに行ったんです。そしたら、見たこともない毛皮にサングラスをかけたようなスーパーセレブのような人が現れました。
その人が日本で始めてエステスクールを出したことのある、国際エステティック協会の会長さんだったんです。(広瀬さん)
■「どっちが変なこと考えとんねん」
現在、同店には10〜70代の幅広い年齢層の女性が来店している。広瀬さんをはじめとしたセラピストたちが誠実な施術をし、高い評価をしてくれる人たちは増え続けているという。
ただ一方、まだまだ男性が少ないこの職種。職業を言うとネガティブな反応をされることも多い。
アロママッサージって言うと「変なとこちゃうの」って反応がある。そういうイメージを持たれてるというのは分かってますけど、僕らからすると「どっちが変なこと考えとんねん」と思いますけどね(広瀬さん)
彼らの努力が男性セラピストの地位向上に繋がり、次の世代が働きやすくなることを願うばかりだ。
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
取材協力:メンズセラピストSPA カラダビューティー http://profile.ameba.jp/karad-beauty/
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