特撮ヒーローの一番大事な色は?ヒーローの性格を「色」で分析【出口博之のロック特撮】
2015/05/25 19:00
こんにちは、白ポロ+眼鏡でおなじみのMONOBRIGHT、ベースの出口です。
本日22時から配信の【ロック特撮 番外編】、5回目となる今夜のテーマは「戦士集結!今明かされる戦いの歴史」。
ゲストには『特捜戦隊デカレンジャー』(2004年放映)でデカブルー/戸増宝児(とますほうじ)役の林剛史氏と、『仮面ライダーディケイド』(2009年放映)で、仮面ライダーディエンド/海東大樹(かいとうだいき)役の戸谷公人氏をお迎えします。
ご出演されていたシリーズは違いますが、偶然にもお二方とも演じられたキャラクターのカラーが青ですので、今回はヒーローの「色」について考察してみましょう。
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■カラフルな色をまとった戦士は、どこから始まる?
特撮において、メンバーそれぞれに色を割り当てたのはスーパー戦隊シリーズ第1作目の『秘密戦隊ゴレンジャー』(1974年放映)からになります。
ゴレンジャー以前のウルトラマン、仮面ライダーなどは単独のヒーロー。メンバーを差別化する理由がないので、固有の色を持っていませんでした。
ゴレンジャーはその名の通り、5人の戦士のチーム。それぞれに色を割り当てる発想は、メンバーの個性を引き立たせる上で発明と言っていいでしょう。
現在スーパー戦隊シリーズは40周年を迎え、絶賛放映中の『手裏剣戦隊ニンニンジャー』は39番目の戦隊になります。この長い歴史のなかで、ゴレンジャーから続く絶対的な決まりごとが、「チームである」「メンバーに色が割り当てられる」という2点なのです。
■戦士として「絶対に外せない色」とは?
現在に至るまで、スーパー戦隊の戦士にはさまざまな色が採用されています。緑や黒、白などは、シリーズによっては使われていません。
しかし、これまでシリーズ中、一度も不採用になっていない色があります。それが、赤と青。
赤は熱血漢でチームを引っ張るリーダー、青はクールな二枚目で時にはリーダーと対立するサブリーダー。これはゴレンジャーにおけるアカレンジャーとアオレンジャーの個性そのままなのですが、現在にもその傾向が色濃く受け継がれています。
■時代によって変わる「青の戦士」の立ち位置
赤をまとった戦士のほとんどはチームのリーダーという役割を与えられていますが、青の戦士には多くのタイプが存在します。
王道はアオレンジャーの系譜を受け継ぐ、サブリーダー的な戦士。身軽な戦法を得意とする戦士。そして、女性の戦士です。
身軽な戦士として代表的な例が、『光戦隊マスクマン』(1987年放映)のブルーマスク。彼はマスクマン内で最年少(16歳)の戦士であり、小柄な体つきを活かした中国憲法の使い手です。
初の青の女性戦士は、『超獣戦隊ライブマン』(1988年放映)のブルードルフィンでした。男性2女性1(のちに男性2人追加)の編成になっており、明るくやんちゃな男性メンバーをまとめるしっかり者の紅一点。ライブマン以降、青の女性戦士も登場するようになります。
林剛史氏が演じられた『特捜戦隊デカレンジャー』(2004年放映)のデカブルー/戸増宝児は、王道のアオレンジャータイプの戦士ですが、天才かつ努力家のデカブルーは実質デカレンジャーのリーダーとして活躍しています。
これは新しいタイプの戦士ではないでしょうか。
■仮面ライダーにおける戦士の色について
明確なチームを持たない仮面ライダーシリーズでは、色による個性付けはほとんど存在しません。
ですが、仮面ライダーでよく使われる色として「赤」があります。
そのためか、劇中の中盤で登場する新しい仮面ライダーの色は、青を基調としたライダーが見受けられます。たとえば、『仮面ライダーアギト』(2001年放映)の仮面ライダーG3、『仮面ライダーフォーゼ』(2011年放映)の仮面ライダーメテオなど。
戸谷公人氏が演じられた『仮面ライダーディケイド』(2009年放映)の仮面ライダーディエンド/海東大樹も、青の色をまとったライダーです。
主人公の仮面ライダーと追加で参戦する仮面ライダーの関係性は、アカレンジャーとアオレンジャーの関係性をもう一歩押し進めた、武蔵と小次郎のような関係にも感じます。
特撮ヒーローにとって、色は個人のパーソナリティを表す大事な要素です。アイデンティティとも言えます。
■本日も22時から生放送!
今夜22:00からの【ロック特撮 番外編】では、青の戦士である林氏、戸谷氏に色々なお話を伺おうと思います。
USTREAMチャンネルSTOLABO TOKYOからお送りいたします。どうぞお見逃しなく!
(文/MONOBRIGHT・出口博之)